罪と×(バツ)
〜サガとシオンはいかにしてハーデスに復活させられて聖域まで行くまでに至ったか?〜(VER1.1)


ハーデス城―――――――
永遠の眠りについていたはずのサガ、カミュ、シュラの三人はパンドラによって
その眠りを妨げられ言われるままにある一室を目指し歩いていた。
「ハーデスたちは一体どう言うつもりだ?我々を蘇らせて……。」
自分が蘇ったことが信じられないようにシュラが言う。
「分からん……。しかし、俺たちが蘇らせたのには
 間違いなく何らかの目的があるはずだ。」
周囲を横目で警戒するようにカミュが答えた。城の豪奢な造りとは違いなんだか
不穏な空気を漂わせており、さっきからこの三人以外の人間を見かけることはない。
「何にしても俺たちを生き返らせる様にした者、本人に会って確かめるしかない。」
サガが言う通りパンドラは目的も言わず、ある部屋へ行きそこにいる人間が全てを話すと……。
そうする以外に三人に出来ることはなかった。


「ここか……。」
しばらく行くと目的と思われる扉が目の前に現れた。
「開けるぞ?」
シュラとカミュが頷くのを確認してサガは扉を開ける。
中から光が漏れその中には一人の男がいた。

「おお、三人とも久しぶりやな?」
「誰だ!?」
三人は思わず身構える。
「なんや?そない身構えらんてええて。」
男は親しげに話す。
「まあ、ハーデスに若返らせてもろたからわからへんか……。シオンや、シオン。」
「シオン?だれだ?」
シュラは隣にいたカミュに問い掛ける。カミュもまた訝しげに記憶を探っている。
「なんや……わからへんのか?」
「????」
シュラとカミュは首を傾げる。
「ま、まさか……!?」
「な、なに?知っているのか、サガ……。」
サガの様子に気付いたシュラが尋ねる。
「あ、あの麻呂眉……。間違いない……。」
サガの額から冷や汗が伝う。
「ぜ、前・教皇!!」
「「な、なにぃ!!」」
「……サガ、お前今イヤな思い出し方したな……?まあ、ええわ。
 なんですぐ思いだせんのやろな?」
(教皇様ってあんな顔してたんだな?)
(ああ、いつも『教皇様』と呼んでいたから名前も初めて知ったぞ?)
「それにしても……サガ。スターヒル以来やな?」
「は、はい……。」
「それにしてもなぁ……お前に一個だけ聞いときたい事あんねん。」
「は、はい……。」
「なあ……あの時、いきなり前から胸貫いて殺さんでもええんとちゃうか?」
「え?」
シオンの言葉にシュラは思わず声をあげる。
「シュラ、どないしたんや?」
「い、いえ……。」(サガが教皇を……?)
(そう言えば13年前から見掛けず、ここで会ったのには驚いたが……)
「そこまでして教皇になりたかったんか?」
「……いや……あの時は……悪の心が……。」
「な!?」
「どうした、カミュ?」
「な、なんでもありません。」(まさか、サガが教皇に!?)
(た、たしかにあの頃教皇様の声がちょっと変わったような気がしたが……)
(てっきり、声変わりかと……。)
(俺は風邪かと思っていた……。)
「そりゃ、お前のこと分かれへんだワシも悪いかも知れんわ?でもな?
 べつにスターヒルに上がって来いへんだらそんなことせんですんだんちゃうん?」
「……それは……そうですが……」
「お前、『次の教皇アイオロスや』言うた時、『サポートしてしっかりやる』
言うたん違うんかい?」
「……そうです……。」
(アイオロスが次期教皇だったのか!?)
(シュ、シュラ……。)
(お、思いっきりやったよ俺……)
(気、気にするな……)
「あの時は善の心違うかったんか?」
「………そうでした……。」
「この馬鹿者!!」(ドガッ!!)
鈍い音と同時にサガの体が宙に舞い上がり天井にぶつかり、
サガは頭から床に叩き付けられる。
(ドガシャ!!)
「う、うう……。」
「そんだら何でスターヒルに上がって来るねん?
 そこで上がって来たって言う事は善の心でも納得してなかったん違うんか?」
「い、いえ……。」
サガはなんとか立ち上がり短く返事をする。
「それともお前アレか?猫被っとたんか?」
「……いや、あれは悪の心が抑えきれなくなりまして……。」
(いや……もうここまで来たらかなりの野心持っていたとしか言えんだろう)
(たしかに……。サガという男を見直さなければならんかもしれん)
「このうつけがっ!!」(ドガーン!!)
シオンの言葉と同時に再びサガの体は宙を舞い地面に叩きつけられる。(グシャ!!)
「何でも悪の心の所為にすなや。お前な?ワシ、お前の上司やで?
 一言ぐらい 相談あってもええん違うか?」
「うう……はぃ……。」
「大体お前な……。」
この後、サガがシオンを殺さなければこんな面倒くさいことにならなかったこと、
さらに聖闘士の道を外れたデスマスクの指導についてにまで話がおよぶ……。
(なあ、カミュ。俺たちいつまでこの説教を聴いてなければいけないんだ?)
(……わからん。それよりも気になることがひとつある)
(なんだ?)
(私たちはこの説教のために蘇えさせられたのだろうか?)
(…………)
今回生き返った説明を受けたのはこの後二時間後であった。
「だいたい、事件の隠蔽する時点で間違えとる……」
『ああ〜なんかもう、悪の心が復活しそう……。』


その後……
シオン「ムウ、この私の顔を忘れたか?さあ、私の前に傅くが良い。」
ムウ「は、はい……」(???何故傅かなければならないのだろう?)
↑八つ当たり(w

※会話は聖闘士公用語のギリシャ語で話されています。
シオンが関西弁なのは気にしないように……(^_^;ゞ


KAY-YENすぅわん!!(爆笑)
なんでこんなん書けるんスかー?!Σ(>▽<)
とりあえず、関西弁のシオンに乾杯★(あ、関西地域以外の人はわかりにくいかも・・・。)
何かね、全然違和感ないんですけど。<関西弁シオン
んで、サガ哀れ。シオンに吹っ飛ばされまくり。
でもそんなサガにあたしが萌えるのをなんでこんなにわかっていらっしゃるのか・・・。
サガを痛めつけることに躊躇しないあたり、KAY-YENさん恐るべし・・・。

これは、以前メルのオマケに送って頂いた物なのですが、
私が「サイトにアップしたい!!」ってわがままっこしたので、お忙しい中、完成品を送ってくださったのです。
ありがとうvありがとうvvワガママ言ってごめんネvv
またお買いモンでも行きませう★

KAY-YENサマ、ありがとうございましたぁッ!